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ボツにした話(1)

2009年09月04日 10:59

 こんにちわ。秋山奎碁です。

 夏コミ、インテにお越し下さいました方大変ありがとうございました!『PEACH SODA』をお楽しみ頂いた方も大変ありがとうございました!
 イベントが無事終了し、落ち着いた頃だと思いますのでそろそろボツにした話をブログ限定で流してみようかと思います。

 本当はまんがにしようかと思っていましたが、そんな才能もないしP数喰ってしまうので駄文で失礼致します。

<基本情報>
・本編軸で戦争はギリギリ回避出来ているという政治状況ですが、ナチュ・コーディ両者に心の溝はあります。
・アスランがラクスと婚約しています。
・パトリックは基本的にチョと壊れた人です。この話はギャグなので。


以上でもよろしい方は続きからドウゾ。少しでもお楽しみ頂ければ幸いです。
 母なる大地ー地球。その広大な大地を包み込む漆黒の宇宙に抱かれる形で、母の胎内から生まれた子ープラントは存在する。子はずっと母に寄り添う。本来はそうあるべきであった。しかしながらより優れた能力をと貪欲に求め続けた結果、血を分けたはずの親子の間にはいささかの溝が生まれた。

 親世代より優れた存在でいたい。
 より早く結果を。


 その願いは遺伝子のコーディネイトという、人類にとって微妙な問題を生んだ。それが親子の間に修正のきかない齟齬を生むことになるとも知らず。





 プラント最高評議会副議長であるパトリック・ザラは焦っていた。頭の中で描く青写真、その予想を大きく裏切る第三世代の出生率の低下。皮肉なことにその中には彼の息子とその愛らしい婚約者も含まれている。

「アスラン!」
 今日もパトリックは通信画面越しに、息子に対し忌々しげな視線を向ける。その普段と変わらぬ父の姿を、今や息子は平然とした表情で受け流していた。胃のギリギリと痛むような視線を向けられるのは今に始まったことではない。それは半ば騙すような形で歌姫ラクス・クラインとの婚約を発表されたその日からずっと続いているのだから。


「父上……。まだ勤務時間は終わっていないはずですが……」
「これが儂の仕事だ!学校は今終わったはずだな?」

「ええ、たった今帰ってきたばかりで、いきなりヴィジホン越しに父上の苦虫を噛み潰したような表情を見せられて、気分が急降下したところです」


「子どものくせに生意気な口を叩くな!お前にはこれから大事な仕事をして貰わねばならん!用事があると言って怠けないように釘を差しに来た」



 アスランはわざとらしく大きなため息を付いた。

「余・計・な・お・世・話・です!!!父上!だからいつまでたっても事態は解決しないのではありませんか?同世代を代表して申し上げますが、父上達のあまりに性急なやり方は我々の気力をそぐだけです。無駄以前に逆効果!何度申し上げたら解るんですか」

「お前は何も解っておらん!この問題がプラントと我々にとってどんなに重要な問題なのかが!」
「もう子ども扱いしないでください!とっくに成人を迎えています」


「歳だけはな。だが我々は急いでいる」

 パトリックの一人息子、アスランはもう16歳になる。13歳で成人と言われるコーディネイターはアルコールなどの医学的裏付けのある問題を除き、大抵の権利が与えられている。それはアスランとて例外ではない。だからこその13歳でのラクスとの婚約なのだ。



「父上!急げば何でも可能というものではないと、何度申し上げたら解るんですか!」
「お前が相変わらずのらりくらりと交わしているうちに、無駄な時間を費やしているからだ。これは最重要課題なのだ」


「父上は一つ大事なことをお忘れではありませんか?」

 アスランは通信画面に向かって睨むように瞳を細めた。

「お前はプラントの希望だ。希望は誰よりも早く、皆の憧れにならねばならん!悠長なことをして、時間を無駄にすることは許されんのだ」



「父上………。私は今アプリリウスで、彼女はオーブにいるんですが!お陰様で合意に至るまでの心理状況の構築は全然出来ていませんよ」





 そう、そこには物理的距離が立ちはだかっていた。


(つづく)


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